○青森県ゴルフ場における農薬の適正使用等に関する要綱

平成二年九月十日

青森県告示第五百五十三号

〔青森県ゴルフ場の設置等に係る環境保全調査等及びゴルフ場における農薬の適正使用等に関する要綱〕を次のように定める。

青森県ゴルフ場における農薬の適正使用等に関する要綱

(平八告示七五九・改称)

(目的)

第一 この要綱は、ゴルフ場における農薬の使用等について必要な事項を定めることにより、農薬の安全かつ適正な使用等の確保を図り、もって生活環境及び自然環境の保全に寄与することを目的とする。

(平八告示七五九・一部改正)

(定義)

第二 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 農薬 農薬取締法(昭和二十三年法律第八十二号。以下「法」という。)第二条第一項に規定する農薬をいう。

二 ゴルフ場 ホールの数が十八ホール以上であり、かつ、コースの総延長をホールの数で除して得た数値(以下「ホールの平均距離」という。)が百メートル以上のゴルフ場及びホールの数が九ホール以上十八ホール未満であり、かつ、ホールの平均距離が百五十メートル以上のゴルフ場をいう。

三 ゴルフ場の設置等 ゴルフ場の設置又はその構造若しくは規模の変更(軽微な変更を除く。)をいう。

(令二告示五八七・一部改正)

(環境保全協定の締結)

第三 ゴルフ場の設置等を行おうとする者(以下「設置等予定者」という。)は、ゴルフ場の設置等に着手する前に、生活環境及び自然環境の保全のために必要な事項を内容とする協定(以下「環境保全協定」という。)を所在市町村(その区域内に当該ゴルフ場が設置され、又は当該ゴルフ場の設置が予定されている市町村をいう。以下同じ。)と締結するよう努めなければならない。

2 設置等予定者は、関係市町村(その区域内に当該ゴルフ場の設置等に伴って生活環境に影響を受けると認められる者が居住する市町村をいい、所在市町村を除く。以下同じ。)等から環境保全協定の締結を求められたときは、誠意をもってこれに応じなければならない。

(平八告示七五九・旧第九繰上・一部改正、平一二告示一八二・一部改正)

(農薬の購入)

第四 ゴルフ場を経営する者(ゴルフ場を経営する者とゴルフ場を直接に管理し、及び運営する者が異なるときは、ゴルフ場を直接に管理し、及び運営する者をいう。以下同じ。)及び設置等予定者(ゴルフ場の設置等に係る工事が請負により行われるときは、当該工事の請負人をいう。第五において同じ。)は、農薬を購入しようとするときは、法第三条第一項の規定による登録を受けた製造者若しくは輸入者又は法第十七条第一項の規定による届出のあった販売者から購入しなければならない。

(平八告示七五九・旧第十繰上・一部改正、平二二告示八二二・令二告示五八七・一部改正)

(農薬の使用)

第五 ゴルフ場を経営する者及び設置等予定者(以下「ゴルフ場事業者」という。)は、農薬の使用に当たっては、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

一 法第三条第一項若しくは第三十四条第一項の規定による登録を受けた農薬又は法第三条第一項ただし書に規定する特定農薬を使用すること。

二 法第十六条の規定により表示された適用病害虫の範囲及び使用方法、使用上の注意事項その他の事項に基づいて、安全かつ適正に使用すること。

(平八告示七五九・旧第十一繰上、平二二告示八二二・令二告示五八七・一部改正)

第六 ゴルフ場事業者は、農薬の使用に当たっては、次に掲げる事項に留意するものとする。

一 できる限り、毒性の弱い農薬を使用すること。この場合において、法第二十六条第一項に規定する水質汚濁性農薬以外の農薬を使用すること。

二 農薬の量及びその使用頻度は、必要最小限にとどめること。この場合において、除草剤は、できる限り使用しないものとし、やむを得ず使用するときであっても、スポット処理にとどめること。

(平八告示七五九・旧第十二繰上、平二二告示八二二・令二告示五八七・一部改正)

(農薬の保管)

第七 ゴルフ場事業者は、農薬の盗難、紛失、飛散、流出等を防止するため、施錠できる専用の保管庫に農薬を保管しなければならない。

2 ゴルフ場事業者は、毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第二条第一項に規定する毒物及び同条第二項に規定する劇物に該当する農薬を、前項の保管庫の内部において、施錠できる専用の保管庫に保管し、当該専用の保管庫に「医薬用外毒物劇物」の表示をしなければならない。

(平八告示七五九・旧第十三繰上)

(農薬使用管理責任者)

第八 ゴルフ場事業者は、農薬使用管理責任者を選任し、農薬の安全かつ適正な使用及び管理のため必要な業務を行わせなければならない。

2 ゴルフ場事業者は、農薬使用管理責任者を選任し、又は変更したときは、その日から三十日以内に、その旨を知事に報告しなければならない。

(平八告示七五九・旧第十四繰上)

(農薬使用管理責任者等の資質の向上)

第九 ゴルフ場事業者は、農薬使用管理責任者その他の職員を農薬の使用に関する講習会等に積極的に参加させ、その資質の向上に努めるものとする。

(平八告示七五九・旧第十五繰上)

(農薬の使用実績の記録)

第十 ゴルフ場事業者は、知事が別に定める様式により、農薬の使用実績(病害虫の防除を委託した場合の当該委託先に係るものを含む。)を記録し、少なくとも三年間保存しなければならない。

(平八告示七五九・旧第十七繰上・一部改正、平二二告示八二二・旧第十一繰上・一部改正)

(農薬の使用計画及び使用実績の報告)

第十一 ゴルフ場を経営する者は、知事が別に定める様式により、毎年三月三十一日までに翌年度の農薬の使用計画を、毎年四月三十日までに前年度の農薬の使用実績を知事に報告しなければならない。

(平八告示七五九・旧第十八繰上、平二二告示八二二・旧第十二繰上)

(被害の防止)

第十二 ゴルフ場事業者は、農薬の使用に当たっては、気象、地形等の条件を考慮し、当該ゴルフ場の農薬散布従事者その他の職員及び利用者並びに周辺地域の住民に被害を及ぼさないようにするとともに、水道水源及び水域の生活環境動植物に影響を及ぼさないように措置しなければならない。

(平八告示七五九・旧第十九繰上、平二二告示八二二・旧第十三繰上、令二告示五八七・一部改正)

(事故等の措置)

第十三 ゴルフ場事業者は、当該ゴルフ場で使用された農薬に起因する被害が発生し、又は発生するおそれがあるときは、直ちに、その状況を知事に報告するとともに、所在市町村及び関係市町村に通知し、及びその原因を究明し、必要な措置を講じなければならない。

(平八告示七五九・旧第二十繰上、平一二告示一八二・一部改正、平二二告示八二二・旧第十四繰上)

(排出水の排出の制限)

第十四 ゴルフ場事業者は、当該ゴルフ場の排水口(ゴルフ場から排出される水(以下「排出水」という。)がゴルフ場の区域からゴルフ場の区域外の水域に流出する地点をいう。以下同じ。)において、別表の農薬名の欄に掲げる農薬(次項第一号に掲げる農薬を除く。)について同表の指針値の欄に掲げる数値を超える濃度の排出水を排出してはならない。

2 ゴルフ場事業者は、当該ゴルフ場の排水口において、次の各号に掲げる農薬について当該各号に定める数値に十を乗じて得た数値を超える濃度の排出水を排出してはならない。

一 水質汚濁に係る農薬登録基準(平成二十年七月二十三日環境省告示第六十号)の表の農薬の成分の欄に掲げる農薬 同表の基準値の欄に掲げる数値

二 生活環境動植物の被害防止に係る農薬登録基準(令和二年三月二十六日環境省告示第三十一号)の表の農薬の成分の欄に掲げる農薬 同表の基準値の欄に掲げる数値

(平八告示七五九・旧第二十一繰上、平二二告示八二二・旧第十五繰上、平二六告示五・平三〇告示二六七・令二告示五八七・一部改正)

(ゴルフ場の区域内の水質の監視)

第十五 ゴルフ場事業者は、調整池での魚類の飼育等により、当該ゴルフ場の区域内の水質の状況を監視しなければならない。

(平八告示七五九・旧第二十二繰上、平二二告示八二二・旧第十六繰上)

(排出水の水質の測定)

第十六 ゴルフ場を経営する者は、排出水の水質を年三回以上測定してその結果を記録し、少なくとも三年間保存しなければならない。

2 ゴルフ場を経営する者は、前項の規定による測定を実施したときは、速やかにその結果を知事に報告しなければならない。

(平八告示七五九・旧第二十三繰上、平二二告示八二二・旧第十七繰上)

(報告及び調査)

第十七 知事は、必要があると認めるときは、ゴルフ場事業者に対し、農薬の使用状況等について報告を求め、又はその職員に、ゴルフ場に立ち入り、排水口、農薬の保管庫、帳簿その他の物件を調査させることがある。

(平八告示七五九・旧第二十四繰上、平二二告示八二二・旧第十八繰上)

(勧告及び公表)

第十八 知事は、ゴルフ場における農薬の安全かつ適正な使用及び管理のため必要があると認めるときは、ゴルフ場事業者に対し、必要な措置を講ずべきことを勧告するものとする。

2 知事は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けたゴルフ場事業者が当該勧告に従わないときは、その旨及び当該勧告の内容を公表することがある。

(平八告示七五九・旧第二十五繰上・一部改正、平二二告示八二二・旧第十九繰上)

(市町村との連携)

第十九 知事は、市町村とゴルフ場における農薬の使用等に関する情報交換を行う等相互に密接な連携を図るものとする。

(平八告示七五九・旧第二十六繰上、平一二告示一八二・一部改正、平二二告示八二二・旧第二十繰上)

(施行事項)

第二十 この要綱の施行に関し必要な事項は、別に知事が定める。

(平八告示七五九・旧第二十八繰上、平二二告示八二二・旧第二十一繰上)

1 この要綱は、告示の日から施行する。

2 この要綱の施行の際現に設置されているゴルフ場を経営している者は、当該ゴルフ場について、所在市町村等と環境保全協定を締結するよう努めなければならない。

(平一二告示一八二・一部改正)

(平成三年告示第七三二号)

この要綱は、告示の日から施行する。

(平成五年告示第八七号)

この要綱は、平成五年三月一日から施行する。

(平成八年告示第七五九号)

(施行期日)

1 この要綱は、平成九年四月一日から施行する。

(経過措置)

2 この要綱の施行の際現に改正前の青森県ゴルフ場の設置等に係る環境保全調査等及びゴルフ場における農薬の適正使用等に関する要綱(以下「改正前の要綱」という。)第四第一項(改正前の要綱第八において準用する場合を含む。)の規定により提出されている環境保全調査書に係るゴルフ場の設置等については、なお従前の例による。

3 この要綱の施行前に改正前の要綱の規定によりなされた報告、勧告及び公表は、それぞれ改正後の青森県ゴルフ場における農薬の適正使用等に関する要綱の相当規定によりなされた報告、勧告及び公表とみなす。

(青森県環境影響評価要綱の一部改正)

4 青森県環境影響評価要綱(平成八年十月青森県告示第七百十一号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(平成九年告示第六六〇号)

この要綱は、平成九年十一月一日から施行する。

(平成一二年告示第一八二号)

この要綱は、平成十二年四月一日から施行する。

(平成一四年告示第六七号)

この要綱は、平成十四年三月一日から施行する。

(平成二二年告示第八二二号)

この要綱は、告示の日から施行する。ただし、別表の改正規定は、平成二十三年一月一日から施行する。

(平成二六年告示第五号)

この要綱は、平成二十六年二月一日から施行する。

(平成三〇年告示第二六七号)

この要綱は、平成三十年五月一日から施行する。

(令和二年告示第五八七号)

この要綱は、告示の日から施行する。

別表(第十四関係)

(平二六告示五・全改、平三〇告示二六七・令二告示五八七・一部改正)

ゴルフ場の排水口における排出水の指針値

農薬名

指針値

(単位一リットルにつきミリグラム)

(殺虫剤)

 

チオジカルブ

〇・八

トリクロルホン(DEP)

〇・〇五

ペルメトリン

ベンスルタップ

〇・九

(殺菌剤)

 

イプロジオン

シプロコナゾール

〇・三

チウラム(チラム)

〇・二

チオファネートメチル

トルクロホスメチル

バリダマイシン

一二

ヒドロキシイソキサゾール(ヒメキサゾール)

ベノミル

〇・二

(除草剤)

 

シクロスルファムロン

〇・八

シマジン(CAT)

〇・〇三

トリクロピル

〇・〇六

ナプロパミド

〇・三

フラザスルフロン

〇・三

MCPAイソプロピルアミン塩及びMCPAナトリウム塩

〇・〇五一(MCPAとして)

青森県ゴルフ場における農薬の適正使用等に関する要綱

平成2年9月10日 告示第553号

(令和2年7月17日施行)

体系情報
第4編 環境生活/第5章 環境保全
沿革情報
平成2年9月10日 告示第553号
平成3年10月21日 告示第732号
平成5年2月12日 告示第87号
平成8年11月27日 告示第759号
平成9年10月3日 告示第660号
平成12年3月13日 告示第182号
平成14年2月27日 告示第67号
平成22年12月8日 告示第822号
平成26年1月8日 告示第5号
平成30年3月30日 告示第267号
令和2年7月17日 告示第587号