○県自然環境保全地域に関する保全計画の決定

昭和五十三年四月八日

青森県告示第二百七十一号

青森県自然環境保全条例(昭和四十八年七月青森県条例第三十一号)第十五条第一項の規定により丸屋形岳県自然環境保全地域に関する保全計画を決定したので、同条第三項の規定によりその概要を次のとおり公示する。

丸屋形岳県自然環境保全地域に関する保全計画の概要

一 保全すべき自然環境の特質その他当該地域における自然環境の保全に関する基本的な事項

本地域は、極相状態を形成する典形的な裏日本型のブナ林及びサワグルミートチノキ林が広く分布している。また、標高の低い地域であるが、亜高山種及び深山種の植物が多く生育している。

野生動物は、哺乳類、両せい類などが豊富に生息し、特に、さい沼はクロサンシヨウウオ、モリアオガエル及びヒダリマキモノアラガイの生息地として貴重である。

このように優れた天然林の生育する地域の自然環境を維持するため、全域を特別地区として適正な保全を図る。

特別地区のうち、さい沼及びその周囲を野生動植物保護地区として、特に特徴ある動物の保護を図る。

二 特に保全を図るべき土地の区域の指定に関する事項

ア 丸屋形岳県自然環境保全地域の全域を特別地区に指定する。

名称

区域

面積

土地所有別面積

丸屋形岳特別地区

東津軽郡平館村所在国有林蟹田事業区二〇林班ち小班、二一林班ほ及びロの各小班並びにろ及びはの各小班の一部、二二林班ろ小班、二六林班ち及びへの各小班並びに東津軽郡蟹田町所在国有林蟹田事業区一二七林班イ小班及び一三三林班ロ小班並びに東津軽郡平館村大字野田字鳴川の一部

一五二・五七ヘクタール

国有地 一三〇・四七ヘクタール

公有地 二二・一〇ヘクタール

イ 特別地区に、次のとおり野生動植物保護地区を指定する。

名称

保護すべき野生動植物の種類

区域

土地所有別面積

さい沼野生動植物保護地区

クロサンシヨウウオ、モリアオガエル、ヒダリマキモノアラガイ

東津軽郡平館村大字野田字鳴川の一部

公有地 三・八一ヘクタール

三 保全のための規制に関する事項

ア 青森県自然環境保全条例第十七条第四項の規定による許可を受けないで行うことができる木竹の伐採の方法及び限度は、次に定めるところによる。

地区名

伐採の方法及び限度

さい沼野生動植物保護地区

禁伐とする。ただし、森林の群落構成を変える等自然環境に著しい変化を招くおそれの少ない場合には、現在の蓄積の一〇パーセント以内の単木択伐を行うことができる。

その他の特別地区

現在の蓄積の三〇パーセント以内の択伐とする。ただし、森林の群落構成を変える等自然環境に著しい変化を招くおそれの少ない場合には、二ヘクタール以内の皆伐(伐区は、努めて分散する。)を行うことができる。

イ 青森県自然環境保全条例第十七条第四項第七号の規定による汚水又は廃水を排水施設を設けて排出することを規制する湖沼を、次のとおり定める。

丸屋形岳特別地区内のさい沼

四 保全のための施設に関する事項

地域内の自然環境を保全するため、標識の設置等を行う。

県自然環境保全地域に関する保全計画の決定

昭和53年4月8日 告示第271号

(昭和53年4月8日施行)

体系情報
第4編 環境生活/第7章 自然保護/第1節 自然環境保全
沿革情報
昭和53年4月8日 告示第271号