○県自然環境保全地域に関する保全計画の決定

昭和五十四年八月三十日

青森県告示第七百十七号

青森県自然環境保全条例(昭和四十八年七月青森県条例第三十一号)第十五条第一項の規定により戸来岳県自然環境保全地域に関する保全計画を決定したので、同条第三項の規定によりその概要を次のとおり公示する。

戸来岳県自然環境保全地域に関する保全計画の概要

一 保全すべき自然環境の特質その他当該地域における自然環境の保全に関する基本的な事項

本地域の植生は、裏日本多雪地に典型的なブナ林で、極相を示し、その上部はダケカンバ林、更にその上部はチシマザサ草原である。

山頂緩斜面は、イチイ群落及びコメツツジ群落が分布し、本県では希少で学術的価値の高い地域である。

このようにすぐれた天然林の生育する地域の自然環境を維持するため、全域を特別地区として適正な保全を図る。

特別地区のうち、イチイ群落及びコメツツジ群落の分布する区域を野生動植物保護地区として、特に特徴のある植物の保護を図る。

二 特に保全を図るべき土地の区域の指定に関する事項

ア 戸来岳県自然環境保全地域の全域を特別地区に指定する。

名称

区域

面積

土地所有別面積

戸来岳特別地区

三戸郡新郷村地内、国有林上北地域施業計画区三戸事業区一〇七林班イ小班、一一二林班イ小班、一一三林班イ小班、一一六林班イ小班及びを小班の一部、一一九林班イ小班及びヘ小班の一部、一二〇林班ハ小班及びリ小班の一部

一九四・九九ヘクタール

国有地 一九四・九九ヘクタール

イ 特別地区に、次のとおり野生動植物保護地区を指定する。

名称

区域

面積

土地所有別面積

大駒ケ岳野生動植物保護地区

三戸郡新郷村地内、国有林上北地域施業計画区三戸事業区一一二林班イ小班の一部及び一一九林班イ小班の一部

三・七八ヘクタール

国有地 三・七八ヘクタール

三ツ岳野生動植物保護地区

三戸事業区一一三林班イ小班の一部及び一二〇林班ハ小班の一部

〇・九一ヘクタール

国有地 〇・九一ヘクタール

三 保全のための規制に関する事項

青森県自然環境保全条例第十七条第三項に規定する同条第四項の許可を受けないで行うことができる木竹の伐採の方法及びその限度は、次のとおりとする。

地区名

伐採の方法及び限度

大駒ケ岳野生動植物保護地区

三ツ岳野生動植物保護地区

禁伐とする。ただし、森林の群落構成を変える等の自然環境に著しい変化を招くおそれの少ない場合には、現在蓄積の一〇パーセント以内の単木択伐を行うことができる。

なお、保安林の機能維持又は強化を図るため林相を改良する場合であつて、森林の群落構成を変える等の自然環境に著しい変化を招くおそれの少ない場合には、森林法施行規則第二十二条の四に規定する択伐率による択伐(均等な割合で単木的に選定して伐採すること及び伐採によつて生ずる無立木地の面積は、〇・〇五ヘクタール未満とすること。)ができる。

その他の特別地区

現在蓄積の三〇パーセント以内の択伐とする。ただし、森林の群落構成を変える等の自然環境に著しい変化を招くおそれの少ない場合には、小面積皆伐(一伐区の面積二ヘクタール以内、伐区はつとめて分散させる。)を行うことができる。

四 保全のための施設に関する事項

地域内の自然環境を保全するため、標識の設置等を行う。

県自然環境保全地域に関する保全計画の決定

昭和54年8月30日 告示第717号

(昭和54年8月30日施行)

体系情報
第4編 環境生活/第7章 自然保護/第1節 自然環境保全
沿革情報
昭和54年8月30日 告示第717号