○青森県農林漁業災害経営資金融通助成条例
昭和五十三年三月二十五日
青森県条例第三号
青森県農林漁業災害経営資金融通助成条例をここに公布する。
青森県農林漁業災害経営資金融通助成条例
(目的)
第一条 この条例は、暴風雨、豪雨、地震、暴風浪、高潮、降雪、降霜、低温、降ひよう等の天災によつて損失を受けた農林漁業者の経営に必要な資金の融通を円滑にするため、当該資金の融通について利子補給を行う市町村に対し、県が助成の措置を講じ、もつて当該農林漁業者の経営の安定に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において「被害農業者」とは、農業を主に業務とする者で、農業関連天災(天災による農業被害が著しく、かつ、その県経済に及ぼす影響が大であると認めて知事が指定するものをいう。以下同じ。)による農作物、畜産物若しくは繭の減収量がその農作物、畜産物若しくは繭の平年における収穫量の百分の三十以上であり、かつ、農業関連天災による農作物、畜産物及び繭の減収による損失額がその者の平年における農業による総収入額の百分の十以上である旨又は農業関連天災による果樹若しくは桑樹(その者がこれらを栽培する面積が知事が定める面積以上である場合におけるその果樹又は桑樹に限る。以下同じ。)の流失、損傷、枯死等による損失額がその者の栽培する果樹若しくは桑樹の被害時における価額の百分の三十以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいい、「被害林業者」とは、林業を主な業務とする者で、林業関連天災(天災による林業被害が著しく、かつ、その県経済に及ぼす影響が大であると認めて知事が指定するものをいう。以下同じ。)による薪炭(薪炭原木を含む。以下同じ。)、木材、林業用種苗その他の林産物の流失等による損失額がその者の平年における林業による総収入額の百分の十以上である旨又は林業関連天災によるその所有する炭がま、しいたけほだ木、わさび育成施設若しくは樹苗育成施設の流失、損壊等による損失額が当該施設の被害時における価額の百分の五十以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいい、「被害漁業者」とは、漁業を主な業務とする者で、漁業関連天災(天災による漁業被害が著しく、かつ、その県経済に及ぼす影響が大であると認めて知事が指定するものをいう。以下同じ。)による魚類、貝類及び海そう類の流失等による損失額がその者の平年における漁業による総収入額の百分の十以上である旨又は漁業関連天災によるその所有する漁船(知事が定めるものを除く。次項において同じ。)若しくは漁具(知事が定めるものを除く。次項において同じ。)の沈没、流失、滅失、損壊等による損失額が当該施設の被害時における価額の百分の五十以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいう。
2 この条例において「特別被害農業者」とは、被害農業者で、農業関連天災による農作物、畜産物及び繭の減収による損失額がその者の平年における農業による総収入額の百分の五十(開拓者にあつては、百分の三十)以上である旨又は農業関連天災による果樹若しくは桑樹の流失、損傷、枯死等による損失額がその者の栽培する果樹若しくは桑樹の被害時における価額の百分の五十(開拓者にあつては、百分の四十)以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいい、「特別被害林業者」とは、被害林業者で、林業関連天災による薪炭、木材、林業用種苗その他の林産物の流失等による損失額がその者の平年における林業による総収入額の百分の五十以上である旨又は林業関連天災によるその所有する炭がま、しいたけほだ木、わさび育成施設若しくは樹苗育成施設の流失、損壊等による損失額が当該施設の被害時における価額の百分の七十以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいい、「特別被害漁業者」とは、被害漁業者で、漁業関連天災による魚類、貝類及び海そう類の流失等による損失額がその者の平年における漁業による総収入額の百分の五十以上である旨又は漁業関連天災によるその所有する漁船若しくは漁具の沈没、流失、滅失、損壊等による損失額が当該施設の被害時における価額の百分の七十以上である旨の市町村長の認定をうけたものをいう。
3 この条例において「経営資金」とは、農業協同組合、森林組合、漁業協同組合又は金融機関(以下「融資機関」という。)が被害農業者、被害林業者又は被害漁業者(以下「被害農林漁業者」という。)に対し、種苗、肥料、飼料、薬剤、農機具(知事が定めるものに限る。)、家畜、家きん、薪炭原木、しいたけほだ木、漁具(知事が定めるものに限る。)、稚魚、稚貝、餌料、漁業用燃油等の購入資金、炭がまの構築資金、漁船(知事が定めるものに限る。)の建造又は取得に必要な資金その他農林漁業経営に必要な資金として知事が定める期間内に貸し付ける資金で次の各号に該当するものをいう。
一 市町村長が認定する損失額を基準として知事が定めるところにより算出される額又は二百万円(知事が定める資金として貸し付けられる場合にあつては五百万円、知事が定める法人に貸し付けられる場合にあつては二千五百万円、漁具の購入資金として貸し付けられる場合にあつては五千万円)の範囲内で知事が定める額のいずれか低い額(乳牛を所有する被害農業者に貸し付けられる場合にあつてはその額に五万円を、乳牛以外の牛又は馬を所有する被害農業者に貸し付けられる場合にあつてはその額に三万円を加えた額)の範囲内のものであること。
二 償還期限が、六年の範囲内において知事が定める期限以内のものであること。
三 利率が、特別被害農業者若しくは特別被害林業者で特別被害地域内において農業若しくは林業を営むもの又は特別被害漁業者で特別被害地域内に住所を有するものに貸し付けられる場合(漁具の購入資金として貸し付けられる場合のうち知事が定める場合を除く。)にあつては年三パーセント以内、開拓者(特別被害地域内において農業を営む特別被害農業者を除く。)又は被害農業者で農業関連天災による農作物、畜産物及び繭の減収による損失額がその者の平年における農業による総収入額の百分の三十以上である旨の市町村長の認定を受けたもの(特別被害地域内において農業を営む特別被害農業者を除く。)、被害林業者で林業関連天災による薪炭、木材、林業用種苗その他の林産物の流失等による損失額がその者の平年における林業による総収入額の百分の三十以上である旨の市町村長の認定を受けたもの(特別被害地域内において林業を営む特別被害林業者を除く。)若しくは被害漁業者で漁業関連天災による魚類、貝類及び海そう類の流失等による損失額がその者の平年における漁業による総収入額の百分の三十以上である旨の市町村長の認定を受けたもの(特別被害地域内に住所を有する特別被害漁業者を除く。)に貸し付けられる場合にあつては年五・五パーセント以内、その他の場合にあつては年六・五パーセント以内のものであること。
四 当該農業関連天災、林業関連天災又は漁業関連天災につき天災により被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法(昭和三十年法律第百三十六号)第二条第一項の規定による指定がなされ、同条第四項の資金を当該農林漁業者に貸し付けることができることとなつた場合は、当該指定の日において、当該資金に相当する額を繰上償還させるものであること。
一 旧市町村の区域(昭和二十八年九月三十日現在における市町村の区域をいう。以下同じ。)の全部若しくは一部又は耕地面積が十ヘクタール以上である開拓地区の区域で、その区域内において農業を営む被害農業者中に含まれる当該農業関連天災に係る特別被害農業者の数が当該被害農業者の数の百分の十以上である区域のうち、知事が指定する区域
二 旧市町村の区域の全部又は一部で、その区域内において林業を営む被害林業者中に含まれる当該林業関連天災に係る特別被害林業者の数が当該被害林業者の数の百分の十以上である区域のうち、知事が指定する区域
三 旧市町村の区域の全部又は一部で、その区域内に住所を有する被害漁業者中に含まれる当該漁業関連天災に係る特別被害漁業者の数が当該被害漁業者の数の百分の十以上である区域のうち、知事が指定する区域
5 既に経営資金の貸付けを受けている者がその償還期限内に再び被害農林漁業者に該当することとなつた場合におけるその経営資金については、その償還期限を知事が定めるところにより二年を超えない範囲内で延長する旨の貸付条件の変更があつたときも、第三項第二号の規定にかかわらず、これを経営資金とみなす。
(昭五四条例八・昭五七条例四五・一部改正)
(助成)
第三条 県は、市町村が、融資機関との契約により、当該融資機関が貸し付けた経営資金(前条第三項第四号に規定する繰上償還の対象となる経営資金で、当該繰上償還をさせるべき日後の期間に係るものを除く。)につき利子補給を行う場合は、当該市町村に対し、予算の範囲内において、その利子補給に要する経費の一部について、知事が定めるところにより、補助金を交付する。
(経営資金の総額)
第四条 前条の規定により県が市町村に対し補助する場合における当該補助に係る経営資金の総額は、農業関連天災、林業関連天災又は漁業関連天災ごとに知事が定める額を限度とする。
(施行事項)
第五条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
この条例は、昭和五十三年四月一日から施行する。
附則(昭和五四年条例第八号)
この条例は、公布の日から施行し、改正後の青森県農林漁業災害経営資金融通助成条例第二条第三項第一号の規定は、昭和五十四年一月一日以後に発生した天災につき適用する。
附則(昭和五七年条例第四五号)
この条例は、公布の日から施行し、改正後の青森県農林漁業災害経営資金融通助成条例第二条第三項第一号の規定は、昭和五十七年十一月二十日以後に発生した天災につき適用する。