○青森県核燃料物質等取扱税条例
平成三十年十二月十四日
青森県条例第七十四号
青森県核燃料物質等取扱税条例をここに公布する。
青森県核燃料物質等取扱税条例
(課税の根拠)
第一条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号。以下「法」という。)第四条第三項の規定に基づき、この条例の定めるところにより、核燃料物質等取扱税を課する。
一 加工事業者 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。以下「規制法」という。)第十三条第一項の許可を受けた者をいう。
二 原子炉設置者 規制法第四十三条の三の五第一項の許可を受けた者をいう。
三 再処理事業者 規制法第四十四条第一項の指定を受けた者をいう。
四 廃棄物埋設事業者 規制法第五十一条の二第一項第二号に係る同項の許可を受けた者をいう。
五 廃棄物管理事業者 規制法第五十一条の二第一項第三号に係る同項の許可を受けた者をいう。
六 濃縮 規制法第二条第九項に規定する加工のうちウラン二三五のウラン二三八に対する比率を高める処理をいう。
七 原子炉の設置 発電用原子炉(規制法第二条第五項の発電用原子炉をいう。以下同じ。)を設置して発電の事業の用に供することをいう。
八 核燃料の挿入 核燃料(実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則(昭和五十三年通商産業省令第七十七号)第二条第二項第三号の燃料体をいう。以下同じ。)を発電用原子炉に挿入することをいう。
九 使用済燃料の受入れ 使用済燃料(規制法第二条第十項の使用済燃料をいう。以下同じ。)を再処理施設(規制法第四十四条第二項第二号の再処理施設をいう。以下同じ。)に受け入れることをいう。
十 使用済燃料の貯蔵 規制法第四十八条第一項第三号の使用済燃料の貯蔵をいう。
十一 廃棄物埋設 規制法第五十一条の二第二項の廃棄物埋設施設において行う核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令及び原子力損害賠償補償契約に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成十九年政令第三百七十八号)第一条の規定による改正前の核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令(昭和三十二年政令第三百二十四号)第三十一条第一項の表第一号イに該当する物(以下「廃棄体」という。)に係る規制法第五十一条の二第一項第二号の第二種廃棄物埋設をいう。
十二 廃棄物管理 規制法第五十一条の二第三項第二号の廃棄物管理施設において行う同条第一項第三号の廃棄物管理のうち核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令第三十二条第一号に該当するもので使用済燃料を溶解した液体から規制法第二条第二項に規定する核燃料物質その他の有用物質を分離した残りの液体をガラスにより容器に固型化した物(以下「ガラス固化体」という。)に係るものをいう。
十三 核燃料物質等の取扱い 濃縮、原子炉の設置、核燃料の挿入、使用済燃料の受入れ、使用済燃料の貯蔵、廃棄物埋設又は廃棄物管理をいう。
一 加工事業者の行う濃縮 当該加工事業者
二 原子炉設置者の行う原子炉の設置及び核燃料の挿入 当該原子炉設置者
三 再処理事業者の行う使用済燃料の受入れ及び使用済燃料の貯蔵 当該再処理事業者
四 廃棄物埋設事業者の行う廃棄物埋設 当該廃棄物埋設事業者
五 廃棄物管理事業者の行う廃棄物管理 当該廃棄物管理事業者
一 規制法第四十三条の三の五第一項の許可を受けた後最初に発電用原子炉への核燃料の装荷が行われた場合 規制法第四十三条の三の十一第三項の確認を受けた日
二 規制法第四十三条の三の十六第二項の定期事業者検査の開始の日から終了の日までの期間内に発電用原子炉への核燃料の装荷が行われた場合 当該定期事業者検査の終了の日
三 前二号に掲げる場合のほか、発電用原子炉への核燃料の装荷が行われた場合 当該装荷の終了の日
一 加工事業者の行う濃縮 各課税標準の算定期間内において濃縮により生じた製品ウラン(販売又は役務の提供に係る目的物となる六ふっ化ウランをいう。以下同じ。)の重量
二 原子炉設置者の行う原子炉の設置 各課税標準の算定期間の末日における発電用原子炉の熱出力
三 原子炉設置者の行う核燃料の挿入 当該核燃料の挿入に係る核燃料(既に核燃料の挿入に係る核燃料物質等取扱税が課され、又は課されるべきものを除く。)の価額
四 再処理事業者の行う使用済燃料の受入れ 各課税標準の算定期間内において受け入れた使用済燃料に係る原子核分裂をさせる前のウランの重量
五 再処理事業者の行う使用済燃料の貯蔵 各課税標準の算定期間内の使用済燃料の貯蔵に係る使用済燃料に係る原子核分裂をさせる前のウランの重量
六 廃棄物埋設事業者の行う廃棄物埋設 各課税標準の算定期間内の廃棄物埋設に係る廃棄体に係る容器の容量(当該容器が日本産業規格に定められている容器に該当する場合には、当該容器に係る日本産業規格の呼び容量とする。以下同じ。)
七 廃棄物管理事業者の行う廃棄物管理 各課税標準の算定期間内の廃棄物管理に係るガラス固化体に係る容器の数量
2 前項第二号の熱出力は、規制法第四十三条の三の五第一項の許可(規制法第四十三条の三の八第一項の変更の許可を受けた場合には、当該変更の許可)に係る発電用原子炉の規制法第四十三条の三の五第二項第三号の熱出力とする。
3 第一項第三号の価額は、電気事業会計規則(昭和四十年通商産業省令第五十七号)第二十五条及び第二十六条の規定により算定した取得原価とする。
4 第一項第五号から第七号までの各課税標準の算定期間内の使用済燃料の貯蔵に係る使用済燃料に係る原子核分裂をさせる前のウランの重量、廃棄物埋設に係る廃棄体に係る容器の容量又は廃棄物管理に係るガラス固化体に係る容器の数量は、それぞれ各課税標準の算定期間に属する各月の末日現在における使用済燃料の貯蔵に係る使用済燃料に係る原子核分裂をさせる前のウランの重量、廃棄体に係る容器の容量又はガラス固化体に係る容器の数量を合計した重量、容量又は数量を十二で除して得た重量、容量又は数量とする。この場合において、当該課税標準の算定期間中に月の末日が到来しないとき、又は当該課税標準の算定期間の末日の属する月の末日が当該課税標準の算定期間に属していないときには、当該課税標準の算定期間の末日を当該課税標準の算定期間に属する一の月の末日とする。
一 核燃料物質等の取扱いの事業(使用済燃料の受入れ及び使用済燃料の貯蔵にあっては、当該使用済燃料の受入れ及び使用済燃料の貯蔵に係る規制法第二条第十項に規定する再処理の事業)を廃止した場合又は規制法第二十条の規定により規制法第十三条第一項の許可が取り消された場合、規制法第四十三条の三の二十の規定により規制法第四十三条の三の五第一項の許可が取り消された場合、規制法第四十六条の七の規定により規制法第四十四条第一項の指定が取り消された場合若しくは規制法第五十一条の十四の規定により規制法第五十一条の二第一項第二号に係る同項の許可若しくは同項第三号に係る同項の許可が取り消された場合
二 個人である事業者が死亡した場合
三 法人である事業者が解散し、又は合併により消滅した場合
一 加工事業者の行う濃縮 製品ウランの重量一キログラムにつき三万六千五百円
二 原子炉設置者の行う原子炉の設置 千キロワットにつき三万八千二百五十円
三 原子炉設置者の行う核燃料の挿入 百分の八・五
四 再処理事業者の行う使用済燃料の受入れ 使用済燃料に係る原子核分裂をさせる前のウランの重量一キログラムにつき一万九千四百円
五 再処理事業者の行う使用済燃料の貯蔵 使用済燃料に係る原子核分裂をさせる前のウランの重量一キログラムにつき千三百円
六 廃棄物埋設事業者の行う廃棄物埋設 廃棄体に係る容器の容量一立方メートルにつき五万二千四百円
七 廃棄物管理事業者の行う廃棄物管理 ガラス固化体に係る容器の数量一本につき百六十一万四千六百円
(徴収の方法)
第六条 核燃料物質等取扱税の徴収については、申告納付の方法による。
2 核燃料の挿入に係る核燃料物質等取扱税の納税義務者は、核燃料の挿入がなされた日の属する月の末日の翌日から起算して二月以内に、規則で定めるところにより、課税標準額、税額その他必要な事項を記載した申告書を知事に提出し、及びその申告した税額を納付しなければならない。
3 前二項の規定により申告書を提出した者は、当該申告書を提出した後においてその申告に係る課税標準量若しくは課税標準額又は税額を修正しなければならない場合には、規則で定めるところにより、遅滞なく、修正申告書を提出するとともに、修正により増加した税額があるときは、これを納付しなければならない。
(不足税額及びその延滞金の納付)
第八条 法第二百七十六条第四項の規定により通知を受けた核燃料物質等取扱税の納税者は、納付すべき不足税額(更正による不足税額又は決定による税額をいう。次項において同じ。)を知事の指定する納期限までに納付しなければならない。
2 前項の場合には、その不足税額に法第二百七十七条第二項並びに法附則第三条の二第一項、第五項及び第六項の規定による延滞金額を加算して納付しなければならない。
(令二条例三一・一部改正)
(令二条例三一・一部改正)
(過少申告加算金、不申告加算金又は重加算金の納付)
第十条 法第二百七十八条第七項又は第二百七十九条第五項の規定により通知を受けた核燃料物質等取扱税の納税者は、その通知を受けた過少申告加算金額、不申告加算金額又は重加算金額を知事の指定する納期限までに納付しなければならない。
(令五条例二八・一部改正)
(賦課徴収)
第十一条 核燃料物質等取扱税の賦課徴収については、この条例に定めるもののほか、法令又は青森県県税条例(昭和二十九年五月青森県条例第三十六号)の定めるところによる。この場合において、同条例第四条第一項中「十 固定資産税」とあるのは「
十 固定資産税 十一 核燃料物質等取扱税 |
」と、同条例第十二条第二項第二号中「主たるものの所在地)」とあるのは「主たるものの所在地)、核燃料物質等取扱税については申告納付すべき日における青森県核燃料物質等取扱税条例(平成三十年十二月青森県条例第七十四号)第二条第六号に規定する濃縮に係る事業所、同条第七号に規定する原子炉の設置若しくは同条第八号に規定する核燃料の挿入に係る発電用原子炉、同条第九号に規定する使用済燃料の受入れ若しくは同条第十号に規定する使用済燃料の貯蔵に係る再処理施設、同条第十一号に規定する廃棄物埋設に係る廃棄物埋設施設又は同条第十二号に規定する廃棄物管理に係る廃棄物管理施設の所在地」とする。
(施行事項)
第十二条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
1 この条例は、法第二百五十九条第一項の規定による総務大臣の同意を得た日から起算して三月を超えない範囲内において規則で定める日から施行し、同日以後に行う核燃料物質等の取扱いに係る核燃料物質等取扱税について適用する。
(平成三一年規則第一九号で平成三一年四月一日から施行)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)が原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律(平成二十九年法律第十五号。次項において「改正法」という。)の施行の日前である場合には、同日の前日までの間における第三条第二項第一号及び第二号の規定の適用については、同項第一号中「第四十三条の三の十一第三項の確認を受けた」とあるのは「第四十三条の三の十一第一項の検査の全てに合格した」と、同項第二号中「第四十三条の三の十六第二項の定期事業者検査」とあるのは「第四十三条の三の十五の検査」と、「当該定期事業者検査」とあるのは「当該検査」とする。
3 規制法第四十三条の三の五第一項の許可を受けた後最初に発電用原子炉(改正法の施行の際現に工事に着手されているものに限る。)への核燃料の装荷が行われた場合における第三条第二項第一号の規定の適用(施行日が改正法の施行の日前である場合にあっては、同日以後における同号の規定の適用)については、同号中「規制法第四十三条の三の十一第三項の確認を受けた」とあるのは、「原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律(平成二十九年法律第十五号)附則第七条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる同法第三条の規定による改正前の規制法第四十三条の三の十一第一項の検査の全てに合格した」とする。
4 再処理事業者の行う使用済燃料の貯蔵に係る核燃料物質等取扱税に係る第三条第一項第三号の規定は、平成十八年九月二十七日以前に再処理施設に受け入れた使用済燃料に係る使用済燃料の貯蔵については、適用しない。
5 再処理事業者の行う使用済燃料の貯蔵に係る核燃料物質等取扱税の税率は、第五条第五号の規定にかかわらず、当分の間、使用済燃料に係る原子核分裂をさせる前のウランの重量一キログラムにつき八千三百円とする。
7 この条例は、令和六年三月三十一日限り、その効力を失う。
(令二条例三一・旧第九項繰上・一部改正)
8 この条例の失効の日前に課した、又は課すべきであった核燃料物質等取扱税については、なお従前の例による。
(令二条例三一・旧第十項繰上)
附則(令和二年条例第三一号)抄
1 この条例は、令和四年四月一日から施行する。ただし、第一条中青森県県税条例附則第九条の二の十第二項の改正規定及び同条例附則に一条を加える改正規定は公布の日から、第一条中同条例第九十七条第二項にただし書を加える改正規定及び附則第九項の規定は令和二年十月一日から、第一条中同条例第三十六条の二の改正規定並びに同条例附則第三条の二、第七条第一項、第七条の二第三項並びに第八条第一項及び第三項の改正規定並びに第二条(同条例第九十七条第二項ただし書の改正規定を除く。)、第三条及び第四条の規定並びに次項から附則第四項までの規定は令和三年一月一日から、第二条中同条例第九十七条第二項ただし書の改正規定及び附則第十項の規定は同年十月一日から、第一条中同条例第三十五条第五項の改正規定は地方税法等の一部を改正する法律(令和二年法律第五号)附則第一条第十号に掲げる規定の施行の日から施行する。
2 第一条の規定による改正後の青森県県税条例(以下「改正後の条例」という。)附則第三条の二の規定、第三条の規定による改正後の青森県核燃料物質等取扱税条例第八条第二項及び第九条の規定並びに第四条の規定による改正後の青森県産業廃棄物税条例第十六条第二項及び第十七条の規定は、令和三年一月一日以後の期間に対応する延滞金について適用し、同日前の期間に対応する延滞金については、なお従前の例による。
附則(令和五年条例第二八号)抄
1 この条例は、令和六年一月一日から施行する。