○青森県環境影響評価条例
平成十一年十二月二十四日
青森県条例第五十六号
青森県環境影響評価条例をここに公布する。
青森県環境影響評価条例
目次
第一章 総則(第一条―第三条)
第二章 準備書の作成前の手続
第一節 第二種事業に係る判定(第四条)
第二節 方法書の作成等(第五条―第十条)
第三節 環境影響評価の実施等(第十一条―第十三条)
第三章 準備書(第十四条―第二十一条)
第四章 評価書
第一節 評価書の作成等(第二十二条―第二十四条)
第二節 評価書の補正等(第二十五条・第二十六条)
第五章 対象事業の内容の修正等(第二十七条―第二十九条)
第六章 評価書の公告及び縦覧後の手続(第三十条―第三十四条)
第七章 評価書に係る事後手続(第三十五条―第三十七条)
第八章 都市計画に定められる対象事業等に関する特例(第三十八条・第三十九条)
第九章 環境影響評価法の対象事業等に係る手続(第四十条―第四十五条)
第十章 雑則(第四十六条―第五十条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この条例は、環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある事業について環境影響評価が適切かつ円滑に行われるための手続その他所要の事項を定め、その手続等によって行われた環境影響評価の結果をその事業に係る環境の保全のための措置その他のその事業の内容に関する決定に反映させるための措置をとること等により、その事業に係る環境の保全について適正な配慮がなされることを確保し、もって県民の健康で文化的な生活の確保に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において「環境影響評価」とは、事業(特定の目的のために行われる一連の土地の形状の変更(これと併せて行うしゅんせつを含む。)並びに工作物の新設及び増改築をいう。以下同じ。)の実施が環境に及ぼす影響(当該事業の実施後の土地又は工作物において行われることが予定される事業活動その他の人の活動が当該事業の目的に含まれる場合には、これらの活動に伴って生ずる影響を含む。以下「環境影響」という。)について環境の構成要素に係る項目ごとに調査、予測及び評価を行うとともに、これらを行う過程においてその事業に係る環境の保全のための措置を検討し、この措置が講じられた場合における環境影響を総合的に評価することをいう。
(平二五条例二三・一部改正)
(県等の責務)
第三条 県、事業者及び県民は、この条例の規定による環境影響評価その他の手続が適切かつ円滑に行われ、事業の実施による環境への負荷をできる限り回避し、又は低減することその他の環境の保全についての配慮が適正になされるようにそれぞれの立場で努めなければならない。
第二章 準備書の作成前の手続
第一節 第二種事業に係る判定
第四条 第二種事業を実施しようとする者(委託に係る事業にあっては、その委託をしようとする者。以下同じ。)は、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を知事に書面により届け出なければならない。
一 氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
二 第二種事業の種類及び規模
三 第二種事業が実施されるべき区域
四 その他第二種事業の概要
一 この条例(この条を除く。)の規定による環境影響評価その他の手続が行われる必要がある旨及びその理由を書面により届出をした者及び前項の市町村に通知すること。
二 この条例(この条を除く。)の規定による環境影響評価その他の手続が行われる必要がない旨及びその理由を書面により届出をした者及び前項の市町村に通知すること。
6 第二種事業を実施しようとする者は、第一項の規定にかかわらず、判定を受けることなくこの条例(この条を除く。)の規定による環境影響評価その他の手続を行うことができる。この場合において、当該第二種事業を実施しようとする者は、この条例(この条を除く。)の規定による環境影響評価その他の手続を行うこととした旨を知事に書面により届け出なければならない。
7 知事は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る第二種事業が実施されるべき区域の全部又は一部がその区域内にある市町村に当該届出に係る書面の写しを送付しなければならない。
第二節 方法書の作成等
(方法書の作成)
第五条 事業者は、対象事業に係る環境影響評価を行う方法(調査、予測及び評価に係るものに限る。)について、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した環境影響評価方法書(以下「方法書」という。)を作成しなければならない。
一 氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
二 対象事業の目的及び内容
三 対象事業が実施されるべき区域(以下「対象事業実施区域」という。)及びその周囲の概況
四 対象事業に係る環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法(当該手法が決定されていない場合にあっては、対象事業に係る環境影響評価の項目)
2 相互に関連する二以上の対象事業を実施しようとする場合は、当該対象事業に係る事業者は、これらの対象事業について、併せて方法書を作成することができる。
(方法書の提出等)
第六条 事業者は、方法書を作成したときは、方法書及びこれを要約した書類(次条において「要約書」という。)を、知事に提出するとともに、規則で定めるところにより対象事業に係る環境影響を受ける範囲であると認められる地域の全部又は一部がその区域内にある市町村に対し、送付しなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
(方法書についての公告、縦覧等)
第七条 事業者は、方法書を作成したときは、環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法について環境の保全の見地からの意見を求めるため、規則で定めるところにより、方法書を作成した旨その他規則で定める事項を公告し、公告の日から起算して一月間、方法書及び要約書を前条に規定する地域内において縦覧に供するとともに、規則で定めるところにより、インターネットの利用その他の方法により公表しなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
2 事業者は、方法書説明会を開催するときは、その開催を予定する日時及び場所を定め、規則で定めるところにより、これらを方法書説明会の開催を予定する日の二週間前までに、知事に届け出るとともに、第六条に規定する地域の全部又は一部がその区域内にある市町村に通知し、及び公告しなければならない。
3 事業者は、方法書説明会の開催を予定する日時及び場所を定めようとするときは、知事の意見を聴くことができる。
4 事業者は、方法書説明会を開催したときは、速やかに、規則で定めるところにより、方法書説明会の開催状況を、知事に報告するとともに、第二項に規定する市町村に通知しなければならない。
5 事業者は、その責めに帰することができない事由であって規則で定めるものにより、第二項の規定による公告をした方法書説明会を開催することができない場合には、当該方法書説明会を開催することを要しない。
7 前各項に定めるもののほか、方法書説明会の開催等に関し必要な事項は、規則で定める。
(平二五条例二三・追加)
2 前項の意見書の提出に関し必要な事項は、規則で定める。
(平二五条例二三・一部改正)
(平二五条例二三・一部改正)
(方法書についての知事の意見)
第十条 知事は、前条第一項の規定による書類等の提出があったときは、規則で定める期間内に、事業者に対し、方法書について環境の保全の見地からの意見を書面により述べなければならない。
3 第一項の場合において、知事は、青森県環境影響評価審査会(以下「審査会」という。)の意見を聴かなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
第三節 環境影響評価の実施等
(技術指針)
第十一条 知事は、既に得られている科学的知見に基づき、対象事業に係る環境影響評価を適切に行うために必要であると認められる環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法の選定その他の環境影響評価を行うために必要な事項に関する技術的な指針(以下「技術指針」という。)を定めなければならない。
2 知事は、技術指針を定めようとするときは、あらかじめ、審査会の意見を聴かなければならない。
3 知事は、技術指針を定めたときは、遅滞なく、これを告示しなければならない。
4 前二項の規定は、技術指針の改定について準用する。
2 事業者は、前項の規定による選定を行うに当たり必要があると認めるときは、知事に対し、技術的な助言を記載した書面の交付を受けたい旨の申出を書面によりすることができる。
(環境影響評価の実施)
第十三条 事業者は、前条第一項の規定により選定した項目及び手法に基づいて、技術指針で定めるところにより、対象事業に係る環境影響評価を行わなければならない。
第三章 準備書
二 第八条第一項の意見の概要
三 第十条第一項の知事の意見
四 前二号の意見についての事業者の見解
五 環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法
六 第十二条第二項の助言がある場合には、その内容
七 環境影響評価の結果のうち、次に掲げるもの
イ 調査、予測及び評価の結果を環境影響評価の項目ごとに取りまとめたもの(環境影響評価を行ったにもかかわらず環境影響の内容及び程度が明らかとならなかった項目に係るものを含む。)
ロ 環境の保全のための措置(当該措置を講ずることとするに至った検討の状況を含む。)
ハ ロに掲げる措置が将来判明すべき環境の状況に応じて講ずるものである場合その他の技術指針で定める場合には、当該環境の状況の把握のための措置、環境影響評価に係る事後調査の方法その他の技術指針で定める事項
ニ 対象事業に係る環境影響の総合的な評価
八 環境影響評価の全部又は一部を他の者に委託して行った場合には、その者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
2 第五条第二項の規定は、準備書の作成について準用する。
(平二五条例二三・一部改正)
(平二五条例二三・一部改正)
(準備書についての公告、縦覧等)
第十六条 事業者は、前条の規定による準備書及び要約書の提出及び送付を行った後、準備書に係る環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を求めるため、規則で定めるところにより、準備書を作成した旨その他規則で定める事項を公告し、公告の日から起算して一月間、準備書及び要約書を関係地域内において縦覧に供するとともに、規則で定めるところにより、インターネットの利用その他の方法により公表しなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
(準備書説明会の開催等)
第十七条 事業者は、規則で定めるところにより、前条の縦覧期間内に、関係地域内において、準備書の記載事項を周知させるための説明会(以下「準備書説明会」という。)を開催しなければならない。この場合において、関係地域内に準備書説明会を開催する適当な場所がないときは、関係地域以外の地域において開催することができる。
2 事業者は、準備書説明会を開催するときは、その開催を予定する日時及び場所を定め、規則で定めるところにより、これらを準備書説明会の開催を予定する日の二週間前までに、知事に届け出るとともに、関係市町村に通知し、及び公告しなければならない。
3 事業者は、準備書説明会の開催を予定する日時及び場所を定めようとするときは、知事の意見を聴くことができる。
4 事業者は、準備書説明会を開催したときは、速やかに、規則で定めるところにより、準備書説明会の開催状況を、知事に報告するとともに、関係市町村に通知しなければならない。
5 事業者は、その責めに帰することができない事由であって規則で定めるものにより、第二項の規定による公告をした準備書説明会を開催することができない場合には、当該準備書説明会を開催することを要しない。
6 前項の場合において、事業者は、規則で定めるところにより、準備書説明会を開催しない旨を、知事に報告するとともに、関係市町村に通知しなければならない。
7 前各項に定めるもののほか、準備書説明会の開催等に関し必要な事項は、規則で定める。
(平二五条例二三・一部改正)
2 前項の意見書の提出に関し必要な事項は、規則で定める。
(平二五条例二三・一部改正)
(準備書についての知事の意見)
第二十条 知事は、前条第一項の規定による書類等の提出があったときは、規則で定める期間内に、事業者に対し、準備書について環境の保全の見地からの意見を書面により述べなければならない。
2 前項の場合において、知事は、期間を指定して、準備書について関係市町村の環境の保全の見地からの意見を求めなければならない。
3 第一項の場合において、知事は、審査会の意見を聴かなければならない。
5 知事は、第一項の規定により意見を述べたときは、当該意見を記載した書面の写しを関係市町村に送付するとともに、当該意見の内容を公表しなければならない。
(公聴会の開催等)
第二十一条 前条第一項の場合において、知事は、準備書について環境の保全の見地からの意見を有する者の意見を聴く必要があると認めるときは、公聴会を開催するものとする。
2 知事は、前項の規定により公聴会を開催したときは、当該公聴会で述べられた意見の概要を記載した書類を事業者及び関係市町村に送付しなければならない。
3 前二項に定めるもののほか、公聴会の開催等に関し必要な事項は、規則で定める。
第四章 評価書
第一節 評価書の作成等
三 前二号に掲げるもの以外のもの 技術指針で定めるところにより当該修正に係る部分について対象事業に係る環境影響評価を行うこと。
一 第十四条第一項各号に掲げる事項
二 第十八条第一項の意見の概要その他規則で定める事項
三 第二十条第一項の知事の意見
(評価書等の提出)
第二十三条 事業者は、評価書を作成したときは、速やかに、知事に対し、評価書及びこれを要約した書類を提出しなければならない。
(評価書についての知事の意見等)
第二十四条 知事は、前条の規定による評価書及びこれを要約した書類の提出があった場合において、必要があると認めるときは、規則で定める期間内に、事業者に対し、評価書について環境の保全の見地からの意見を書面により述べることができる。
2 知事は、前項の規定による意見を述べる必要がないと認めるときは、事業者に対し、その旨を通知しなければならない。
3 事業者は、前項の規定による通知を受けたときは、関係市町村に対し、評価書及びこれを要約した書類を送付しなければならない。
第二節 評価書の補正等
二 第五条第一項第一号、第十四条第一項第二号から第四号まで、第六号若しくは第八号又は第二十二条第二項第二号から第四号までに掲げる事項の修正(前号に該当する場合を除く。) 評価書について所要の補正をすること。
三 前二号に掲げるもの以外のもの 技術指針で定めるところにより当該修正に係る部分について対象事業に係る環境影響評価を行うこと。
2 事業者は、前項第三号の規定による環境影響評価を行った場合には、当該環境影響評価及び評価書に係る環境影響評価の結果に基づき、規則で定めるところにより評価書の補正をしなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
第五章 対象事業の内容の修正等
(平二五条例二三・一部改正)
(平二五条例二三・一部改正)
一 対象事業を実施しないこととしたとき。
二 第五条第一項第二号に掲げる事項を修正した場合において当該修正後の事業が第一種事業又は第二種事業のいずれにも該当しないこととなったとき。
三 対象事業の実施を他の者に引き継いだとき。
(平二五条例二三・一部改正)
第六章 評価書の公告及び縦覧後の手続
(平二五条例二三・一部改正)
2 事業者は、前項の規定により環境影響評価その他の手続を行うこととしたときは、遅滞なく、規則で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
(環境影響評価その他の手続の再実施の要請)
第三十二条 知事は、第二十六条の規定による公告が行われた後に、対象事業実施区域及びその周囲の環境の状況の変化その他の特別の事情により、対象事業の実施において環境の保全上の適正な配慮をするために第十四条第一項第五号又は第七号に掲げる事項を変更する必要があると認めるときは、当該変更後の対象事業について、事業者に対し、前条第一項の規定に基づく環境影響評価その他の手続を行うよう求めることができる。
(平二五条例二三・一部改正)
(許認可等に当たっての配慮)
第三十三条 知事は、事業者が対象事業を実施するにつき、法令の規定に基づき、許可、認可、免許その他何らかの利益を付与する処分(以下「許認可等」という。)を要することとされているときは、当該対象事業に係る許認可等を行うに当たり、環境の保全の見地から当該対象事業に係る評価書の内容について配慮しなければならない。
2 知事は、事業者が対象事業を実施するにつき、許認可等を要することとされている場合において、当該対象事業に係る許認可等を行う者が知事以外の者であるときは、当該対象事業に係る許認可等を行う者に対し、当該対象事業に係る評価書の写しを送付し、当該対象事業に係る許認可等を行うに当たり、環境の保全の見地から当該評価書の内容について配慮するよう要請しなければならない。
(事業者の環境の保全の配慮)
第三十四条 事業者は、評価書に記載されているところにより、環境の保全についての適正な配慮をして当該対象事業を実施するようにしなければならない。
第七章 評価書に係る事後手続
(工事の着手及び完了の届出)
第三十五条 事業者(対象事業を実施する者(委託に係る対象事業にあっては、その委託をする者)をいう。以下この章及び第四十六条第一項において同じ。)は、対象事業の工事に着手したとき、又は対象事業の工事が完了したときは、速やかに、規則で定めるところにより、その旨を、知事に届け出るとともに、関係市町村に通知しなければならない。
(事後調査等報告書)
第三十六条 事業者は、評価書に記載されているところにより、対象事業に係る環境の状況の把握のための措置及び環境影響評価に係る事後調査を行い、規則で定めるところにより、当該措置及び事後調査の結果を記載した報告書(以下「事後調査等報告書」という。)を作成し、知事に提出するとともに、関係市町村に送付しなければならない。
2 事業者は、事後調査等報告書を作成したときは、規則で定めるところにより、事後調査等報告書を作成した旨その他規則で定める事項を公告し、公告の日から起算して一月間、事後調査等報告書を関係地域内において縦覧に供するとともに、規則で定めるところにより、インターネットの利用その他の方法により公表しなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
(評価書に係る環境の保全のための措置の要求)
第三十七条 知事は、事業者が対象事業の工事に着手した後において、当該対象事業の工事により環境の保全に支障をきたすおそれがあって、環境の保全のための措置を講ずる必要があると認めるときは、当該事業者に対し、評価書に記載されている環境の保全のための措置を講ずることを求めることができる。
2 知事は、前項の規定による措置を講ずることを求めようとする場合において、必要があると認めるときは、あらかじめ、審査会の意見を聴くものとする。
第八章 都市計画に定められる対象事業等に関する特例
(都市計画に定められる第二種事業等)
第三十八条 第二種事業が都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第七項に規定する市街地開発事業(以下「市街地開発事業」という。)として同法の規定により都市計画に定められる場合における当該第二種事業又は第二種事業に係る施設が同条第五項に規定する都市施設(以下「都市施設」という。)として同法の規定により都市計画に定められる場合における当該都市施設に係る第二種事業については、第四条第一項の規定による届出は、規則で定めるところにより、同法第十五条第一項の県又は市町村(同法第二十二条第一項の場合にあっては、同項の国土交通大臣又は市町村。以下「都市計画決定権者」という。)で当該都市計画の決定又は変更をするものが当該第二種事業を実施しようとする者に代わるものとして行うものとする。
(平一二条例一六七・一部改正)
(都市計画に定められる対象事業等)
第三十九条 対象事業が市街地開発事業として都市計画法の規定により都市計画に定められる場合における当該対象事業又は対象事業に係る施設が都市施設として同法の規定により都市計画に定められる場合における当該都市施設に係る対象事業については、第五条から第十条まで及び第十二条から第三十四条までの規定により行うべき環境影響評価その他の手続は、規則で定めるところにより、当該都市計画に係る都市計画決定権者が当該対象事業に係る事業者に代わるものとして、当該対象事業又は対象事業に係る施設に関する都市計画の決定又は変更をする手続と併せて行うものとする。この場合において、第五条第二項、第十四条第二項並びに第二十九条第一項第三号及び第二項の規定は、適用しない。
第九章 環境影響評価法の対象事業等に係る手続
(法の第二種事業に係る手続)
第四十条 知事は、法第四条第二項(同条第四項及び法第二十九条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)に規定する届出に係る書面の写しの送付を受けたときは、当該届出に係る事業が実施されるべき区域の全部又は一部がその区域内にある市町村に当該書面の写しを送付し、法第四条第二項に規定する環境影響評価その他の手続が行われる必要があるかどうかについての意見及びその理由を求めなければならない。
2 知事は、法第四条第二項の規定による意見を述べたとき、又は同条第三項各号(同条第四項及び法第二十九条第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知を受けたときは、前項に規定する市町村に当該意見を記載した書面の写し又は当該通知に係る書面の写しを送付しなければならない。
3 前項の規定は、法第四条第七項の書面の写しの送付を受けた場合について準用する。
(法対象事業に係る手続)
第四十一条 知事は、法第三条の七第一項の規定により計画段階環境配慮書の案又は計画段階環境配慮書について意見を求められたときは、当該計画段階環境配慮書の案又は計画段階環境配慮書に係る事業の実施が想定される区域の全部又は一部がその区域内にある市町村の環境の保全の見地からの意見を求め、及び審査会の意見を聴き、並びにこれらの意見を勘案して意見を述べなければならない。
3 知事は、法第九条の書類の送付を受けたときは、法第八条第一項の規定により述べられた意見の概要を公表しなければならない。
4 知事は、法第十条第一項の規定により意見を述べるときは、審査会の意見を聴き、及び当該意見を勘案しなければならない。
5 知事は、法第十条第一項の規定により意見を述べたときは、当該意見を記載した書面の写しを法第九条に規定する市町村長に送付するとともに、当該意見の内容を公表しなければならない。
6 知事は、法第十九条の書類の送付を受けたときは、同条に規定する意見の概要及び当該意見についての事業者の見解を公表しなければならない。
7 知事は、法第二十条第一項の規定により意見を述べるときは、審査会の意見を聴き、及び当該意見を勘案しなければならない。
9 知事は、法第二十条第一項の規定により意見を述べる場合において、前項の規定により公聴会を開催したときは、当該公聴会で述べられた意見に配意しなければならない。
10 知事は、法第二十条第一項の規定により意見を述べたときは、当該意見を記載した書面の写しを法第十五条に規定する市町村長に送付するとともに、当該意見の内容を公表しなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
(工事の着手及び完了の届出)
第四十二条 法第二条第四項に規定する対象事業(以下「法対象事業」という。)を実施する者(委託に係る法対象事業にあっては、その委託をする者をいう。以下「法対象事業者」という。)は、法対象事業の工事に着手したとき、又は法対象事業の工事が完了したときは、速やかに、規則で定めるところにより、その旨を、知事に届け出るとともに、法第十五条に規定する市町村長に通知しなければならない。
(環境状況把握措置報告書)
第四十三条 法対象事業者は、法第二十一条第二項に規定する評価書(法第二十五条第一項第二号又は同条第二項の規定による評価書の補正をしたときは、当該補正後の評価書。次条第一項において同じ。)に法第十四条第一項第七号ハに規定する環境の状況の把握のための措置を記載した場合においては、その記載されているところによりとった当該措置について記載した報告書(以下「環境状況把握措置報告書」という。)を作成し、知事に提出するとともに、法第十五条に規定する市町村長に送付しなければならない。
2 法対象事業者は、環境状況把握措置報告書を作成したときは、規則で定めるところにより、環境状況把握措置報告書を作成した旨その他規則で定める事項を公告し、公告の日から起算して一月間、環境状況把握措置報告書を法第十五条に規定する関係地域内において縦覧に供するとともに、規則で定めるところにより、インターネットの利用その他の方法により公表しなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
(評価書に係る環境の保全のための措置の要求)
第四十四条 知事は、法対象事業者が法対象事業の工事に着手した後において、当該法対象事業の工事により環境の保全に支障をきたすおそれがあって、環境の保全のための措置を講ずる必要があると認めるときは、当該法対象事業者に対し、法第二十一条第二項に規定する評価書に記載されている環境の保全のための措置を講ずることを求めることができる。
2 知事は、前項の規定による措置を講ずることを求めようとする場合において、必要があると認めるときは、あらかじめ、審査会の意見を聴くものとする。
(法の定めるところに従って作成された書類)
第四十五条 法の規定による環境影響評価その他の手続が行われている法対象事業について事業内容の修正により法第二十九条第三項又は法第三十条第一項第二号の規定による公告が行われた場合において、当該修正後の事業が対象事業に該当するときは、この条例の規定に相当する法の規定による手続を経て作成された書類は、この条例の規定による手続を経て作成された書類とみなす。
第十章 雑則
(立入調査)
第四十六条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、事業者が対象事業の工事に着手した後、当該事業者に対し、当該対象事業の実施状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に当該対象事業の実施に係る区域に立ち入り、当該対象事業の実施状況若しくは当該対象事業に係る環境影響を調査させることについて協力を求めることができる。
2 知事は、この条例の施行に必要な限度において、法対象事業者が法対象事業の工事に着手した後、当該法対象事業者に対し、当該法対象事業の実施状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に当該法対象事業の実施に係る区域に立ち入り、当該法対象事業の実施状況若しくは当該法対象事業に係る環境影響を調査させることについて協力を求めることができる。
3 前二項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
(勧告)
第四十七条 知事は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、書面により、必要な措置を講ずるよう勧告することができる。
一 第四条第五項の規定に違反して第二種事業の工事に着手した者
(平二五条例二三・一部改正)
(公表)
第四十八条 知事は、次に掲げる場合には、その旨を公表することができる。
一 第五条の規定により方法書を作成しなければならない者が当該方法書又はこれを要約した書類に虚偽の記載をしたとき。
二 第十四条の規定により準備書を作成しなければならない者が当該準備書又はこれを要約した書類に虚偽の記載をしたとき。
三 第二十二条第二項の規定により評価書を作成しなければならない者が当該評価書又はこれを要約した書類に虚偽の記載をしたとき。
四 第二十五条第一項第二号又は第二項の規定により評価書の補正をしなければならない者が当該補正後の評価書又はこれを要約した書類に虚偽の記載をしたとき。
五 第三十六条第一項の規定により事後調査等報告書を作成しなければならない者が当該事後調査等報告書に虚偽の記載をしたとき。
六 第四十三条第一項の規定により環境状況把握措置報告書を作成しなければならない者が当該環境状況把握措置報告書に虚偽の記載をしたとき。
九 前条の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなく当該勧告に従わなかったとき。
2 知事は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、当該公表に係る者に口頭で意見を述べ、又は意見書を提出する機会を与えなければならない。
(平二五条例二三・一部改正)
一 災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第八十七条の規定による災害復旧の事業又は同法第八十八条第二項に規定する事業
二 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第八十四条の規定が適用される場合における同条第一項の都市計画に定められる事業又は同項に規定する事業
三 被災市街地復興特別措置法(平成七年法律第十四号)第五条第一項の被災市街地復興推進地域において行われる同項第三号に規定する事業
四 前三号に掲げるもののほか、災害の復旧又は防止のため緊急に実施する必要があると認められる事業
(平二七条例五九・一部改正)
(施行事項)
第五十条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(平成一二年規則第一六二号で平成一二年六月二三日から施行)
一 要綱第六第一項の規定により提出された計画概要書第六条の手続を経た方法書
二 要綱第六第三項の規定により知事が述べた意見を記載した書面第十条第一項の書面
四 要綱第九第二項の規定により提出された書類第十九条の手続を経た同条第一項の書類
五 要綱第十第一項の規定により知事が通知した書面第二十条第一項の書面
六 要綱第十一第一項の規定により作成された環境影響評価書であって、要綱第十一第二項の規定による公告の手続を経たもの第二十六条の手続を経た評価書
一 施行日前に実施された事業
二 その実施について許認可等を要する事業であって、施行日前に当該許認可等が与えられたもの
三 前二号に掲げるもののほか、施行日前に都市計画法第十七条第一項の規定による公告が行われた同法の都市計画に定められた事業
四 前三号に掲げるもののほか、施行日から起算して六月を経過する日までに実施される事業
(規則への委任)
5 前三項に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な経過措置に関する事項は、規則で定める。
(青森県附属機関に関する条例の一部改正)
6 青森県附属機関に関する条例(昭和三十六年一月青森県条例第十四号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(特別職の職員の給与に関する条例の一部改正)
7 特別職の職員の給与に関する条例(昭和二十七年九月青森県条例第三十九号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(特別職の職員の旅費及び費用弁償に関する条例の一部改正)
8 特別職の職員の旅費及び費用弁償に関する条例(昭和二十七年九月青森県条例第四十三号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
附則(平成一二年条例第一六七号)
この条例は、平成十三年一月六日から施行する。
附則(平成二〇年条例第六〇号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成二五年条例第二三号)
この条例は、平成二十五年四月一日から施行する。
附則(平成二七年条例第五九号)
この条例は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。
別表(第二条関係)
(平二〇条例六〇・一部改正)
一 道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第二条第一項に規定する道路その他の道路の新設及び改築の事業
二 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第三条第一項に規定する河川に関するダムの新築、堰の新築及び改築の事業(以下この号において「ダム新築等事業」という。)並びに同法第八条の河川工事の事業でダム新築等事業でないもの
三 鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)による鉄道及び軌道法(大正十年法律第七十六号)による軌道の建設及び改良の事業
四 空港法(昭和三十一年法律第八十号)第二条に規定する空港その他の飛行場及びその施設の設置又は変更の事業
五 電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第三十八条に規定する事業用電気工作物であって発電用のものの設置又は変更の工事の事業
六 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第八条第一項に規定する一般廃棄物処理施設及び同法第十五条第一項に規定する産業廃棄物処理施設の設置並びにその構造及び規模の変更の事業
七 公有水面埋立法(大正十年法律第五十七号)による公有水面の埋立て及び干拓その他の水面の埋立て及び干拓の事業
八 土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)第二条第一項に規定する土地区画整理事業
九 新住宅市街地開発法(昭和三十八年法律第百三十四号)第二条第一項に規定する新住宅市街地開発事業
十 工場又は事業場の用に供する土地の造成の事業
十一 新都市基盤整備法(昭和四十七年法律第八十六号)第二条第一項に規定する新都市基盤整備事業
十二 流通業務市街地の整備に関する法律(昭和四十一年法律第百十号)第二条第二項に規定する流通業務団地造成事業
十三 宅地の造成の事業(第八号から前号までに掲げるものを除く。)
十四 農用地の造成の事業
十五 工場又は事業場の設置並びにその構造及び規模の変更の事業
十六 畜産施設の設置並びにその構造及び規模の変更の事業
十七 ゴルフ場及びレクリエーション施設等の設置並びにその構造及び規模の変更の事業
十八 土石の採取の事業
十九 前各号に掲げるもののほか、これらに準ずるものとして規則で定める事業